HRM(人的資源管理)研究者の Oxford 滞在記(2020-2022)

1年目は配偶者同行で休業して渡英。2年目はサバティカルで渡英。日常的な出来事(とたぶん研究)の記録です。英語は練習のために書いているので,ミスが多々あります。ご了承ください。

DAY708 [渡英642日] 2022年3月11日(金):内見,ホテルへ移動,久しぶりの居酒屋

 新しい家の内見が10:30ということで宿泊施設を9:00過ぎにでて最寄り駅に移動。スーツケースが重い…多分25キロくらいあるのではないだろうか。ヒースロー空港で測った時は22.8kgでその時よりも明らかに重い。早く軽量化したい。


 渋谷に到着した段階で重いスーツケースをコインロッカーに収納。だいぶ軽くなったけど,日差しも4月の陽気で坂道を歩いていくと汗が出てくる。内見の結果,カーテンは1階部分については,レースのカーテンがあったものの,2階のリビングにはカーテンがなく,このあたりはカーテンを購入する必要がありそう。シーリングライトも残っておらず,全て購入しないといけない。冷蔵庫も買わなきゃいけないけど,問題は階段を上手く登りきることができるか,釣り上げてまどからの搬入ではダメなのだろうか。


 内見を終え,近場のラーメン屋さんでつけ麺を食べ,次のホテルへ移動。ここは引っ越し前に住んでいたところなので勝手知ったる場所。明日はここで歯の治療と散髪予定。
 夕方,せっかくなのでよく行っていた居酒屋に行ってみる。こじんまりしたお店で蔓延防止の中で営業しているのか不安であったが,電話をすると営業をしているとのこと。久し振りに美味しい日本酒と鶏料理にありつけた。

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久し振りのお店。地鶏のたたきと三井の寿

 

DAY707 [渡英642日] 2022年3月10日(木):家族と別行動

 妻と子供が妻の実家に預けてある荷物を整理すべく帰省。妻が勤務先に書類を提出して新幹線に乗るまで,息子と2人で『パイレーツ・オブ・カリビアン』の残りを観た後,去年も行った品川アクアパークへ。去年よりも背が伸びていることもあり,メリーゴーラウンドに乗る。ただ,映画を観ていことで入館が遅くなり,館内を割と駆け足で探索。その後,高輪口のつばめグリルで食事して妻と合流。息子を引き渡し,しばしのお別れ。

 

 宿泊先に戻り,荷物の片づけと冷蔵庫の残りを食べつつ,『永遠の0』を鑑賞。観る者に余白を残すというか,命を大切にする宮部久蔵(岡田准一)が,なぜ自ら特攻を志願して命を落としたのか,という問題は,劇中では明確に語られていない。そこを観る者の解釈に委ねるというのが,この映画の最大の特徴であると思う。この映画が魅力的なのは,相矛盾する設定を複数張り巡らせているところ。

「凄腕パイロットなのに,戦線をすぐに離脱する」
「何よりも命を大切にしているのに,最後は特攻して命を落とす」
「臆病者と評する人もいれば,志を貫いた本来生き残るべき人という相反する評判」

矛盾することが両立している時,人はドキッとする。こうしたことは就職活動の自己PRもそうだし,論文のリサーチトピックスでも使えるかもしれない(ある意味,両利き経営とはそうなのかもしれない)。

 

DAY706 [渡英642日] 2022年3月9日(水):解放,学童の申し込みと息子の英会話教室見学

 正式に開放の連絡(入国者健康管理センターとMySOSとの連携が切れた)という連絡があり,濃厚接触者の隔離も終了。晴れて娑婆に出られる(=外食できる)。

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濃厚接触者疑惑終了

 今日は出遅れている息子の学童の手続きに伺うため,朝9:30過ぎに通学予定の小学校に行く。本来の〆切は過ぎているため,イレギュラー対応になるが,今日申請を行い,教育委員会で承認されると,上手くいけば19日の保護者説明会に呼ばれるとのこと(逆に言うと,教育委員会の承認が19日以降になると,保護者会には出られない)。
 
 次の英会話教室のアポイントメントが14:00のため,それまでの間とりあえず,住む予定の家を眺めつつ,最寄り駅まで移動。駅近くのお店で食事をした後,蔦屋書店で時間を潰してから次の英会話教室へ。
 英会話教室を訪問したあと,子供をドロップオフしてから再び午前中に出向いた小学校へ行き,今度は小学校の手続き(学童のタイミングで手続きしたかったけど,先生たちの授業の関係でできず)。子供の性格とか様子とか応接室に通されて何か聞かれるのかと思いきや,玄関で一通りの資料を渡され,通学経路の確認などをして立ち話で終了。記入時間を含めて正味30分ほど。

 資料を受け取ってからとんぼ返りで歩いて英会話教室へ。英国でオンラインでされた説明をひとしきり聞いた後,入会の手続きをする。正直なところ,ここで英語力が維持向上できるのかは疑問ではあるが,選択肢がないので致し方ない。インターナショナルスクールに入れるほどの時間的金銭的余裕もない。せっかくきれいな発音になっているのに壊れないか心配。通学してくる子供の発音を聞いていると,完全にカタカナ英語になっていてしかもアメリカ英語,スタッフも文章で話すよりも単語で話しかけているので,「とりあえず会話する」のであれば,よいのだろうけど,会話となると伸び悩みそう。多分,この英会話教室もそのことを理解しているのか,アピールポイントを「場の提供」であると前面に押し出している。コミュニティとして寄り添う場を提供することで家でもない,学校でもない,サードプレイスを提供するそうな。

 ひとしきり説明を聞くと,妻が美容室に行くので息子と2人で夕食。この日もUberで中華をオーダーし,『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』を鑑賞。英国の学校で海賊について勉強していたようで息子は興味を持って観ていたが,善悪の説明をするのが難しい。原則として海賊と海軍という対立構造がある中でも,海賊もいくつかおり,その中でいざこざを起こしているから。それにしても息子の「パイレーツ」の発音が良すぎるのか,単に間違っているのか「パウレット」に聞こえる(息子の発音が間違っているだけかもしれない)。

 

DAY705 [渡英642日] 2022年3月8日(火):濃厚接触者認定最終日

 濃厚接触者認定の7日目。入国が0日目だから実質8日間。濃厚接触者だけど熱もないし,咳やのどの痛みもなく,平穏に過ごした7日間。午後,健康のため近所を散歩しつつ,宿泊先から最寄り駅まで散歩。なかなかの道のり。息子が家で絵を描いているが,最近進化が見られる。棒人間(マッチ棒みたいに人を描くこと)や棒飛行機(Y字みたいな飛行機)からきちんとそれぞれを描くようになった。ただ,塔やお城を一生懸命立体的に描こうとしているが,そこはまだ遠近法ができておらず,改善の余地あり。

 夜『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』を鑑賞。

DAY704 [渡英642日] 2022年3月7日(月):待機場所の変更(2)

 15:00,現在の宿泊施設のウィークリーの予定が今日までのため,次のウィークリーに移動する。なぜ動く必要があるのかというと,濃厚接触者認定を受けたため,宿のリスケジュールをしなければならず,元々のウィークリーは予約が入っているために延泊ができず,移らざるを得なかったから。


 これまで泊まっていたウィークリーよりも広いものの,築年数はかなり古め。部屋の造りもトリッキー。民泊集約サイトから申し込みをしたため,清潔さに大きな違いがある。基本きれいなのだが,エアコンのリモコンがない部屋があったり,デスクライトが付かなかったり,部屋の電球が切れかかっていたり,細かい掃除がなされていないなど,細やかな点に雑さを感じる。民泊向けなのか,ところどころに英語・中国語・ハングルの表記がある。wifiもあるものの,PCのノートンからはネットワークが脆弱であるというメッセージが入るため,満足に使用できない。

 部屋の玄関の前にipadが備え付けられており,これを用いてチェックインをするが,タッチパネルの反応がすこぶる悪く,かなりストレスがたまる。インターフェースを何とかして欲しい。

 

 荷物の軽量化のため,荷物を一部実家に送り,大きなスーツケースとリュックのみになった。これで後都内を3カ所転々としないと。

 

DAY703 [渡英642日] 2022年3月6日(日):インターネット回線の検討

 引っ越し先の新しい家のインターネット回線を申し込むためと,家に固定電話回線を引くためにNTTに電話。回線の競争自由化は知っていたので,回線とプロバイダー契約は別であることは分かったが,新しく光回線(下り10GB)が登場したことで,ますます複雑になった。
 しかし,オペレーターとやり取りをしながら,以下のサイトを観てフレッツ光クロスを思いとどまった。10GBは魅力だけど,特定のプロバイダーしか提携できない(ただ,他社も例えばauひかりとかNURO光のように1GBを超える通信網がある)。フレッツ光クロスにしたものの,ぷららに入ることにためらいがあり,Biglobeと並行して検討。(*後日,Biglobe光に入ることにした)

 ルーターは高いという情報はあったが,アマゾンで調べるとそこまで高くなく,家電量販店でも売られているようだ。

www.nuro.jp

internet-kyokasho.com


 また,全ての回線を光にすると災害時に全て不通になる可能性があり,電話回線のみアナログで設定することにした。

 

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最初の滞在先ではリモコンが全てビニール袋に入っていて出さずに使用するように指示されている。コロナならでは。

 

DAY702 [渡英642日] 2022年3月5日(土):巣籠もりの日

 お昼に買い物に出かけた以外は巣籠もりの日。息子は,日本のテレビが観られる,ウルトラマンが観られるということで嬉しそうだが,外出が制約されている姿を見ると可哀そうに感じる。さらにイギリスでは,外出時は子供も大半の大人もマスクをしていないから,「おかあさんといっしょ」に出てくる子供たち,親・祖父母がマスクをしている姿は窮屈さを感じてしまう。ukraine情勢も身近に感じるし,サバティカルに行って世界観が変わった気がする。


 ただ,昨日も書いたがwifi環境があまりに良くないため,妻はwifiをレンタルすることにし,ようやく今日届いた。息子が時差ボケで連日2:00くらいに起きてしまうので,妻はグロッキー気味。かといって仕事をしようとPCを開くと息子はかまってほしいから騒ぎまくるし,通信量の加減でやりたいこともできない。無為な時間。

DAY701 [渡英642日] 2022年3月4日(金):浦島太郎

 こちらのウィークリーは,テレビがあるので約1年ぶりにテレビをみると,外国人やハーフのタレントが増えたように感じる。また有名人も白髪が増え,老けたように思える。イギリスではBBCしか観ていなかったので,グルメ番組やバラエティの多さに驚く。
 
 また,MySOSの頻度の多さにいい加減げんなりしてくる。結局,どこかの時間(たぶん,9:00-18:00)でAIにより背景も含めて30秒録画をする必要があり,お風呂や部屋の片づけなどででられないこともあり,かなり厄介。

 

 人通りの少ない午前中にお昼と夕食を購入して帰宅。ウィークリーのwifi環境が酷いため,妻がレンタルのwifiを借りることに。高速と謳いながらもこの状況は酷く,ほぼ陸の孤島に近い。自分のウィークリーもこんな感じになると困りもの。


 また,ウィークリーだと郵便物の指定ができない(日本郵政はできないけど,ヤマト運輸ならOK)ことも難点として明らかになった。急ぎで書類が必要な時にウィークリーを指定しても,住民登録がされていないので,投函されずに戻ってしまい,ちょっとしたトラブルになった。

 

 また,ある論文がリジェクトで帰ってきた。一人はマイナーでもう一人はリジェクトの判断。論文としてキレイに作りすぎると目新しさが欠けてしまう。なぜこのモデルを採用する必要があるのかを丁寧に説明しないといけないのだが,この説明が投稿締め切りに間に合わせるために手薄になり,結果としてこちらの意図が上手く伝わることに失敗したように思う。さて,再投稿先を探さないと…。

DAY700 [渡英642日] 2022年3月3日(木):待機場所の変更

 濃厚接触者認定をされてしまったため,7日間の待機を短縮するために予約したPCR検査をキャンセル。併せて息子の学童の見学や諸々がキャンセルになるため,これらのリスケを展開する。陽性者の感染がオミクロンである場合は7日間で済むが,これが他のデルタ株などの変異株の場合は,待期期間が14日になるという。その場合は連絡が届くというが,14日間になった場合は,もっと被害が甚大になり,賃貸契約や内見までも調整しなければならない。

 また,本日から開始になる英国からの「入国者の待期期間なし」は,すでに入国している人に適用されるのかも確認が必要。濃厚接触者となった今ではあまり意味のない議論であるが,例えば自宅待機2日目を迎えている人は,新しい水際対策を踏まえて今日の時点で隔離を終えて良いのかを確認することでMySOSをいつまで使い続ければよいのかを知ることができる。というのも,

 
 水際対策→厚労省の管轄
 濃厚接触者→各保健所の管轄

 

になるから,もし本日からの新しい水際対策が私たちに適用されると,水際対策の対象から外れ,後は市中の濃厚接触者同様に濃厚接触者の管理のみになるはずで,MySOSの管理は不要になるはずだから。

 もう1つ聞きたいことは,現在,妻が子供といることでワンオペになっているので,合流する際の申請や注意事項を聞く必要がある。

 

 結論から言うと,最初の点(新しい水際対策が3/3以前の入国者に適用されるか否か)は,適用されないとのこと。前回の規制緩和の時には,遡って適用されていたのに…。したがってMySOSは,3/8まで使用し続ける必要あり。

 また,2点目は,厚労省入国者健康確認センターのフォローアップ(followupから始まるアドレスがある)に事前に移動先・滞在日を連絡する必要あり。

 

 とりあえず電話。
1.入国者健康確認センターに電話

www.mhlw.go.jp

 ・濃厚接触者の扱いは保健所の管轄の為,そちらに連絡するように指示を受ける

 

2.所管の保健所へ電話
 ・濃厚接触者は不要不急の移動は避け,気を付けて公共交通機関を使用せず移動するように許可を得る。MySOSの管理については,入国者健康確認センターに連絡するように言われ,すでに入国者健康確認センターに電話したことを伝えると,HPに記載されているページとは異なる電話番号を教えてもらう。

 

3.再び厚労省入国者健康確認センターのフォローアップへ電話。
 ここが一番,的を得た回答をしてくれた。
 まず,ここ数日MySOSで現在地確認で,「登録場所と異なる場所にいるのですぐに戻るように」というエラーは,待機場所に着いたときに「待機場所登録」のボタンを押さないと反映されず,現時点ではテストで登録した羽田空港になっているためにずれが生じたらしい。

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あわや違反者になるところであった


 また,待機場所をウィークリーの契約の関係で移動することを伝えると,その場で移動先住所および滞在日数を尋ねられ,データに反映してくれた。

 待機場所の移動が(緊急的な案件の場合)認められ,手続きも分かったので,荷物を閉じて妻と子のいるウィークリーに移動。夜はUberイーツで食事。久し振りにたっぷり睡眠をとることが出来た。

DAY699 [渡英642日] 2022年3月2日(水):待期期間なしへの変更,濃厚接触者認定

 久しぶりの実家のため,自宅のものが色々と埃にまみれてしまっているので,まずはその片付けが必要。テレビは地デジ前なので映らないし,住んでいない家は傷みやすいというが,自分の部屋の荒廃ぶりにメンテに時間がかかりそう。各種リモコンの電池を抜いていなかったせいもあり,電池が溶けだしている。電池の入れ替えから始め,amazonで掃除用具と電動ドライバーを購入。その間に不要な段ボールを潰したり,使わない電気製品を一カ所に集めるなどしてアッという間に時間が経過。


 片づけていると,長らく飲んでいない上善如水が出てきた。多分大学時代からのもので,恐らく20年以上経過していると思われる。もはや「水」のような透明感はなく,飴色になっていた。とはいえ飲んでみる覚悟はなく放置。

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古酒となった上善如水。

 お昼にお試しでUberを使って吉野家を頼んでみた。なるほどこれはかなり便利。Deliverooよりもユーザーインターフェースが良く出来ているし,初めてUberを使う場合は3000円無料になるみたいだ。


 ニュースで英国からの入国者の隔離期間はなくなるとのニュースが流れる。我々は3日間だったけど,私たちも明日で解放なのかな,と期待に胸を躍らせる。しかし,その喜びも束の間,淡い期待は,MySOSの「あなたは濃厚接触者と判明しました*」というお知らせと共に霧消する。

 *私たち家族はみな熱や咳は全くなし。

 ちなみにここで言う濃厚接触者とは,飛行機に乗っていた座席の前後2列以内に陽性者がいた人々を指し,濃厚接触者に指定されると,当初7日間の隔離を3日目以降にPCRもしくは抗原定量検査を受けて陰性判定されれば,短縮できるというルールは適用されなくなり,7日間の自宅隔離が求められることになり,MySOSの管理を7日間行わないといけなくなる。正直,「誰だ?」と思い,前後左右に座っている人を思い浮かべてみたが,そんなことをしてもしょうがない。すべてのスケジュールが狂ってしまう。スケジュール変更をしないと。