HRM(人的資源管理)研究者の Oxford 滞在記(2020-2022)

1年目は配偶者同行で休業して渡英。2年目はサバティカルで渡英。日常的な出来事(とたぶん研究)の記録です。英語は練習のために書いているので,ミスが多々あります。ご了承ください。

DAY728 [渡英642日] 2022年3月31日(木):一つの旅の終わりと新しい旅の始まり

 今日で1年の配偶者同行と1年のサバティカルが終わる。こうしてみると渡英期間は642日だから約90日(3か月)は日本にいたことになる(COVID-19のせいで渡英が1か月遅れ,帰国が1か月早まり,ビザの切り替えで途中1か月で合計3か月)。

主な成果は以下の通り。

1. 編著教科書 1
2. 査読付論文(国内)1
3. 査読無論文(国内)3
4. 学会発表(国内,海外)各1(いずれも筆頭ではない)

 

 あまり多くはないけど,目に見えない形として共同研究の種まきが出来たことが大きい。ただ,「鉄は熱いうちに」だけど,それができるか否かは帰国後の仕事状況次第。いずれにしても,まずは海外研究生活という一つの旅が終わり,これから新しい住環境で息子の小学校入学という新しいステージの中で,新しい旅が始まる。

 

 約2年間の記録は,他の人には役に立たない情報が多いけど,COVID-19の中で渡英した研究者の日々の記録として,また息子が将来何かのきっかけでこのサイトを発見し,昔のことを思い返してくれればと思う。

 我々の旅はまだまだ続く。

DAY727 [渡英642日] 2022年3月30日(水):ストレージから家具が到着。が…

 引っ越し2日目。ストレージに預けていた荷物がやってくる。ストレージに預けているのは主にテレビや食器類,洗濯機,などすぐに使用が見込まれるもので,これが揃うとようやく生活感が出てくる。本棚も2本届き,書類などもしまうことができた。

 

 とめどなく荷物も届くので昨日に引き続きUberでお昼をオーダー。今日は,自由が丘のNew New York Clubというお店でハラル料理をオーダーしたが,イギリスに連れ戻されたような香辛料(主としてターメリック,クミン)の料理で,チリソースをつけることで辛くなる料理で期待したものとちょっと異なっており残念。
 
 しかし,事件が発生。

 夜,洗濯機をまわしたところ,回転軸の金属部分が腐食し,部品が取れてしまい,部品の間に恐らく詰まっていたであろうゴミや錆が洗濯物に付着して大変なことになった。何よりも洗濯機が故障して,恐らく再起不能な状態なので買い替えるしかない。
 このストレージ業者,適温で管理するからカビや錆は大丈夫ということだったのに,洗濯ホースはカビだらけになっており話が違う。というわけで被害状況を写真で撮ってメールで送り,保証も含めて明日業者に電話しなければ…。

DAY726 [渡英642日] 2022年3月29日(火):引っ越し

 前泊したホテルを8時頃に出て引っ越し先の家に移動。午前中に実家から搬出した荷物が届く。午前中は妻の実家から搬出した荷物を搬入されるため,その間,私は警察署で運転免許証の裏書の住所を変更し,その足で三菱UFJ銀行の住所変更をするために近場の支店に行く。

 

 しかし三菱UFJ銀行は,webに事前予約がないと受け付けられないという。しかも年度末年度初めでここ数週間の予約が埋まっているとのこと。COVID-19下でルールが変わったとはいえ,ものすごく不便。しかも年金財形をしていなければwebで修正できるのに何という不便さ。年金財形を解約したくなった。

 家に帰ると,私の実家から運んできたテーブルが階段を通過しないということで玄関に放置されてしまう。ここに机を置かれると他の荷物が搬入できないので,お向かいの家にあいさつに行きがてら,スパナをお借りして机を分解して2階に移動。玄関の動線が確保できて他の荷物の片づけが出来た。

 

 夕食はUberで焼き鳥屋の焼き鳥を頼んでみた。美味しいのだけど,それまでキャベツと刺身を中心とした生活をしていたせいか,全てがしょっぱく感じてしまう。この焼き鳥屋さんの味が濃いのか,それと自分の舌が変わったのか…。

DAY725 [渡英642日] 2022年3月28日(月):引っ越し前夜,住民票の手続き

 翌日の引っ越しに備え,家族と合流し,新居近くのホテルに宿泊。家族と合流する前に不動産会社から鍵をもらい,一足先にスーツケースを置く。
 約20日ぶりに家族と合流後,急いで区役所に転入届の手続きに行く。が,午前中に新居においてきたスーツケースの中にパスポートを置いてきてしまい,タクシーで取りに行き,そのまま区役所へ。子供の小学校入学のためには住民票が必要で,しかも必要とされる注射の無料接種券も住民票を入れないともらえない。

 手続きの中で渡航時に返却したマイナンバーカードも作成できるということでこの手続きをしたが,これが仇となって都合3時間以上待たされることになった。しかも,前の区で返却しないとダメだと言われたマイナンバーカードは実は保有できたということで,どうも間違った手続きをされた模様。本当は区役所の手続きが終わり次第,警察署に行き,免許の書き換え(住所の裏書)をしたかったが翌日に持ち越し。

DAY724 [渡英642日] 2022年3月27日(日):実家の荷物搬出

 ヤマト運輸の「私の引っ越し」を用いて荷物を搬出。いわゆる単身パックでカートン(定型化されたボックス)単位で申し込みができて,そのカートンに収まるのであれば,荷物を搭載することができるという優れたビジネスモデル。しかも見積の段階でおおよその容量を計算してくれるから有難い。
 値段も年度末のピーク時かつ土日であっても10万円を切る価格のため,懐にも優しい。実際には持って行く予定の箱のうち約半数の6箱がカートンに入らなかったが,これらは通常のヤマト運輸の複数口で対応できるので,こちらも安価で済んだ。
 
 妻の実家の荷物の搬出にも同じ仕組みを用いたが,最初某引っ越し業者の見積もりでは50万円を超えており,値段の差に驚いてしまう…。まだまだブラックボックス化されており,見える化されていない業界なのだと思う。

DAY723 [渡英642日] 2022年3月26日(土):実家の片づけ2,プレジデント2022年 4/15号

 昨日に引き続き荷物の搬出準備。昨日同様にお昼を近所のラーメン屋さんで食べるものの,塩分を控えた食事をしていたせいか,今回のラーメンはしょっぱくて海水を飲んでいるみたいであった。トッピングにある玉ねぎのみじん切りが唯一の救いであったが,それでもしょっぱくてスープを飲めなかった。それとも店主が疲れているのかな。

 アントニオ猪木も闘病中に入院食ばかり食べていて,退院後に食べた食事がすごくしょっぱいみたいなことを言っていたが,よく分かる。

 

 今日もいそいそと100本近くの論文をスキャンするものの,果たして意味があるのだろうかと自問してしまう。いよいよ明日は搬出。ヤマト運輸から連絡があり13:00-15:00に搬出予定。この辺の電話のフォローのきめ細やかさは日本ならでは。それに引き換え,英国の不動産業者はデポジットが払い戻されたのに,相変わらずメールが来る。しかも,既にデポジットが戻ってきたからメール削除の依頼をしているにもかかわらず…。

 残った論文は研究室へ。研究室も片づけに行かないといけないけど,時間がない。

 

 昨日発売の雑誌『President』に記事が掲載されていた。でも企業の広告のページの解説なのでkindle版だと収録されず…。紙でないと見ることができない,結構頭を捻って説明したつもりだけに少し残念。

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プレジデント2022年 4/15号「頭がいい文章 バカな文章」

 

DAY722 [渡英642日] 2022年3月25日(金):実家の片づけ,松葉

 昨日までお仕事のため,出来ていなかった実家にある荷物を片付け。相変わらずたまった論文のスキャンをするが,片付けと並行すると80-100本が限界かもしれない。
 実家に立ち寄る前に実家の近くにある中華料理「松葉」を訪問。このお店,藤子不二雄によく出てくる小池さん(パーマのよくラーメンを食べている人)が食べているラーメンのモデルになっているお店で,「まんが道」にも出てくる。近所ではトキワ荘も再現され,町おこしをしていた。

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かの有名な松葉

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昔ながらの東京ラーメン。写真はチャーシューメン

 店内では何か撮影をしていたが,早い時間ということもあり,あまり待たずに昔ながらの東京ラーメン(しょうゆベース,ナルトやわかめの入ったラーメン)を堪能。

DAY721 [渡英642日] 2022年3月24日(木):お仕事その2

 昨日に引き続き,10:00-16:30で仕事。パワポを作りすぎて丸々1つのセッションを省略。受講生になぜテレワークの揺り戻しが起きているのか聞いてみたが,なるほどと思う理由ばかりであった。一言でいえば会社でないとできない仕事があるから,ということなのだろうが,中には部下のために出社するという方もいた。

 

 去年?くらいに組織学会の国際セミナーで,ウェルビーイングだけでなく,「死」に対する恐怖感も概念として扱う必要があることを示していて,それを確かJAP(Journal of Applied Psychology)にリバイス中であると聞いた。テレワークの揺り戻しは,従業員一人一人のコミットメントの高さである反面,企業が(これまでの労働災害とは違う形で)「死」というものにこれまで以上に向かい合う必要性を示しているのかもしれない。

DAY720 [渡英642日] 2022年3月23日(水):お仕事

 今日は10:00-17:30まで仕事。一日オンラインの仕事は疲れる…。でも,MBAの材料になるようなものを幾つか整えることができたので良しとしよう。仕事の間に『組織科学』の視点の依頼を済ませ,MBAのシラバスの見直しをする。学部ゼミもそろそろエンジンをかけ始めよう。

DAY719 [渡英642日] 2022年3月22日(火):インタビュー,MBA指導開始

 今日は在宅で仕事の準備。朝からインタビューの準備のために資料を読み込み,インタビューと指導に備える。


 午後,インタビューを1時間ほど行い,ある会社の人事制度について伺う。この会社去年大幅な人事制度改訂を行っていたのね。知らなかった。近所のお魚屋さんで夕食を購入した後,MBAの指導をオンラインで開始。自己紹介も兼ねてあっという間の90分であった。基本的な指導のやり方を確認。

 

 学内の事務から連絡があり,初回の授業では学内の学習システムが使用できないとのこと。紙での対応か,QRコードでドライブにアクセスするような仕掛けが必要かもしれない。