DAY115 [渡英94日] 2020年7月24日(木):魚の配達(とちょっと研究の話),公園での息子との会話
お昼過ぎにはロンドンから魚が届く。今日は,カジキ,カレイ,マトウダイ,アジなどが届く。イカを頼んだはずなのに入っていなかったので尋ねたところ,入荷はしたものの,輸送期間のことを考えると品質(味)が保証できないから入れていなかったとのこと。ただ,イギリスの輸送状況は良くなく,交通機関も含めて遅れが当たり前だと考えないといけない。料理も40分くらいは普通に待たされる。
で,この遅延のせいで最近,魚を地方配送しても届かない,指定日の翌日配送などとなってしまい,腐ってしまったり,お店に戻ってきてしまうことが起きてしまうらしく,この状態が続くと地方配送ができなくなるか,配送時に一筆(配送リスクがあることを承知する)書くことが求められるかもしれないとのこと。当然,お店が負担をしないといけないので,好意で地方配送をしているベルトン由香さん(お魚屋さんで働く日本人の方:情熱大陸でも取り上げられた)もオーナーからプレッシャーがかけられている。
webの記事を見ると,奈良のスーパーで17年間鮮魚コーナーで働いた経験がきっかけだという。由香さんがパートであったか正社員であったかは記事からは分からないが,一般的にスーパーで働いている人たちの多くがパートであることから,もし由香さんがパートだと仮定すると,日本のパートのスキルって海外だと極めて高いレベルにあるのではないか。よくポータブルスキルというが,決してジェネラルなスキル=代替可能な低レベルなのではなく,それは国という文脈によっては高度なスキル足りうるという例ではなのかもしれない。人材ポートフォリオの議論もこうしてみると面白いし,日本のパートのスキルは物凄く高いレベル(企業特殊的熟練)なのかもしれない。
早速,夕食にアジの塩焼きを食べる。3人で無言になるほど夢中になって食べてしまった。
Human Resource Architecture の論文(Lepak and Snell, 1999)
届けてくれた日本人の方と立ち話をして今度一緒にランチでも出来たらいいね,という話をした。Oxfordでは,色々な日本人の方とお会いしたが,どの方もパワフル。肝が据わっているのは女性のようだ。
息子と公園に遊びに行くと昨日babysitterと遊んだ場所を見せてくれた。ここで枝を集めて遊んだとのこと。北九州でも枝を集めていたが,息子には何か志向があるのだろうか。木を越えると「工場」があるらしく,ここで何かを作っている模様。
私 「この工場で働いているの?」
息子「そうだよ」
私 「この工場では1日いくらもらっているの?」
息子「100円」
私 「不法労働だね,きちんとお昼ご飯は食べられるの?」
息子「うん,チャーハンとか牛丼とか,餃子とか,おうどんとか」
私 「日本の会社なのかな」
息子「そうだよ」
意味が通じているかともかく,こうした会話ができるまでに成長したのだなとちょっとしみじみ。
エマワトソンが子供の質問に答えながら英会話を学ぶ動画。